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PDCAの考え方

PDCAサイクルは言い古されていますが、とても大切な考え方です。これは、計画を立て(P)、実行し(D)、チェックして(C)、修正を行うことを繰り返し(サイクル)ながら成果をあげる考え方をいいます。

しかし、どのように計画を立てるのかというところが脆弱で上手く成果を出せないことがあります。

例えば残業が多いので残業をなくそう、という問題があったとします。残業を発生する要因を分析せず、部署毎の残業を集計し、残業は何時間以内と決め、それを各部署で守ることを決定し、決めた時間を超えないようにしようと計画を立て活動を始めます。

しかし、残業が発生する原因が、業務の不効率にあるのか、他部署とのコンフリクト(衝突)に原因があるのか、個人のスキルに課題があるのか、そもそも人員が不足しているのか、といたことについての分析ができていなければ、ただ残業をなくそうとしても、課題解決が個人レベルの改善に依存してしまい、なかなか解決できず残業削減のための活動が徒労に終わることがあるのです。

ASCSとは

PDCAサイクルをあるべきかたちで廻すためには、まず的確な解決策に基づく計画を立案することが必要です。

残業を何時間にする、現状はどうなのか、何時間減らさなければならない。その時間はなぜ発生しているのか、要因は以下のように複数想定されます。

  • 業務の不効率を発生させる原因は、何度もチェックをすることや転記が多すぎる。
  • そもそも他部署の業務を代替していること、さらに他部署との連絡がとりづらくいつもアイドルタイムが発生すること、
  • そして個人のスキルもバラバラで個人別の作業の時間に差があること、
  • もっといえば時間帯により短時間パートが勤務から外れること

も要因となる、と分析できたとします。

それぞれの要因別に解決策を検討し、例えば、

  • 業務見直し、
  • 他部署とのコンフリクト(衝突)に責任者が介入し先方の協力を得る、
  • 時間を決めて迅速に対応依頼、
  • マニュアル化。
  • そして、評価を頻回に行いながら個人の教育を徹底する

と決め計画化します。

その結果、人員不足はクリアーしたうえで、残業をなくすための計画達成活動のためのPDCAサイクルを廻します。

ここに

今何をしなければならないのか、

  1. 到達点(Attainment=A)はどこか
  2. 現状(Staite=S)はどのようになっているのかの分析
  3. 到達点と現状の間にはどのような乖離、ギャップがあるのかを正確に確認(Confirmation=C)
  4. そのギャップを埋めるためには、どのような解決策(Solution=S)があるのかを検討、解決策を決定し、

その一つ一つの実行を計画し、PDCAサイクルに乗せるというながれをつくること。それが早期に成果をあげられるという考え方が示されます。

これらの考え方を、上記行動の頭文字を取りA・S・C・S(ア・ス・ク・ス)と言っています。

適切な解決策を誘導

ショートカットにならないPをつくるためにはASCSが必要な理由がここにあります。

問題はもう少し複雑ですが、簡単に考え方を整理します。

到達点が不明瞭だと、組織として、何を目指して活動すればよいのか分からず、日々の直面する仕事を懸命に行うしかなくなること、また仮に到達点が明確でも、現状分析ができていなければ、解決すべき問題がどれだけあるか、そのための課題は何かが掌握できず、行動が網羅的に行われないこと、到達点や現状分析が行われて乖離の確認が行わなければ、何を解決すべきかを見いだせない。

そして解決策が適切でなければ解決につながらないということを理解し、ASCSを意識し適切な解決策を誘導しなければならない、という結論です。

PDCAサイクルを廻すときに、ASCS(アスクス)によるアプローチを行い、成果を挙げる活動をしていただければと考えています。

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