人は、誰でもうまくやりたいと思って行動しています。やりたいことや、やらなければならないことがあるからです。どのようにすれば、うまくやれるのか、満足できるのか、そして達成感を得ることができるのかを考えることが大切です。

まずは、何をしたいのか、しなければならないのかについて、これをやる、これしかないという強い思いをもつことが必要です。ただ「思った」だけでは何も解決しません。思いを信念に変えることが必要です。これは自分にしかできない、私がやるんだという信念に基づく執着が伴う意志がなければ行動につながらないからです。これをやらなければと思い続けても行動につながらなければ物事は達成しません。

なので、思いの次に信念が必要であると覚えておかなければなりません。次に何かをするときには技術が必要です。技術を身に付けなければなりません。技術にはどのようなものがあるのかについては様々です。何をしなければならないのかにより当然変わります。それらを列挙して一つ一つ、身についているのかをチェックしなければなりません。さらに重要なのは、人間力です。

人は一人で生きているのではありません。多くの人に支えられて、またあるときにはこちらが助けながら何かを行い、生きています。ですから、どれだけ相手のことや社会貢献を考えて行動するかにより大きく成果は異なります。何かを成し遂げるときの人間性がとても大切になるのです。

なお、技術や人間力を身に付けるときには第三者とコミュニケーションをとらなければなりません。さらに何かを伝えるときにもコミュニケーションが求められます。コミュニケーションがうまくできなければ事は成就しません。

成功のためには、思いと信念、技術と人間力、そしてそれらをコントロールするコミュニケーションが必要だという結論です。結果、満足を積み重ねながら成果を挙げて、達成感を得る。思い、信念、技術、人間力、コミュニケーション、達成感を6つの成功の条件としています。

しかし、これらを日常的に活用するためには、自分の行動に容易に反映させる方法を考えなければなりません。そのために、サイコロを道具として使います。サイコロは1から6までの数字が振ってある正六面体ですが、あるとき、サイコロの目を一つひとつたどると、上記の6つの成功条件を表すことができることを発見しました。そもそもサイコロは遊具ではなく、我々を成功に導くための道具であったという仮説です。

これをサクセスキューブと名付けました。何かをしたいとき、しなければならないとき、サクセスキューブを頭に思い浮かべます。サイコロの1を底面として一つひとつ振られた目にそって、1、思い→2、信念→3、技術→4、人間力→5、コミュニケーションとサクセスキューブをつくりあげていくと、正六面体が作られる過程において満足が溜まり、キューブが完成したときには、6の達成感がつくられ蓋が閉まりキューブが完成します。

人の器もキューブであり、もってうまれた箱(器)に日常のキューブ(サクセスキューブ)を埋めながら生きています。自分の器を大きくすることも、せっかく持って生まれた自分の器にサクセスキューブを埋めきれず、器を使い切らずに最期を迎える人もいます。自分の器をイメージし、日頃からたくさんの思いをもちながら行動し成果をあげ続けていく必要があると考えています。

うまくいかないことも、凹むときもありますが、サクセスキューブ、そしてキューブの6条件を常に思いうかべて行動することが人生を充実して生きるポイントです。

実は、人もキューブのかたちをしていて、思いは足に意識し、信念は背中に現れます。そして左腕では技術、右腕は人間力を表現しています。君は私の右腕だ、というときにはたいていその人の人間力を買っています。また顔や胸、腹など正面はコミュニケーションを図る面であり、達成感は頭で感じるものだという組み立てです。基本的に人間はキューブを表しているという結論です。

鏡を見ながら、また意識をしながら自分がキューブであり、いくつかある思いについて、どこまでキューブができているのかを考え、不足するところを見つけて45°目線で行動につなげるように自分を鼓舞していくことが有効です。思いを達成するためにはキューブの概念を覚える、そして自分自身がキューブをけたいしていると、受容れることが重要です。

成果を挙げる組織活動

さて、組織もキューブと捉えることができます。職員が一つ一つ、仕事の成果をあげて、やらなければならないこと、やりたいことのキューブを完成させ、トップマネジメントの器で設立された組織のキューブに入れていく活動が日々行われています。キューブを完成し、組織のキューブに入れて積み上げていくことで、組織も当初の器を大きくして組織を成長させることができます。

もちろん、せっかくの組織の器がありながら、器をつかいきれずに終わってしまう組織もあることでしょう。

組織のトップマネジメントは、ここでいうキューブづくりをしっかりと理解して戦略立案を行い、計画を立て、リーダーシップを発揮し行動しなければなりません。

現場においても成功には何が必要なのかを理解し、率先垂範するリーダーや、行うべきことを行いながら自立して自ら改革を誘導し成果を挙げる職員が多ければ多いほど、組織が大きくなることがよく理解できます。

成功のために思いと信念がいかに重要かを考え、それらを源泉とした組織活動を直ちに開始しなければなりません。

(拙著「サクセスキューブ」 幻冬舎より一部抜粋)。

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